こんにちは、新人薬剤師の沢目です!

 

今回の勉強会は抗うつ薬のレクサプロ(エスシタロプラム)についてです。

レクサプロは今までうつ状態・うつ病に適応がありましたが、新たに社会不安障害の適応が追加になりました。

社会不安障害とは「人と接するのが極度に怖い・緊張する」、「周囲からの視線が極度に怖い」、「人前で文字を書くとき、手が震えて書けない」などの特徴的な症状があります。原因としては恐怖や不安を和らげるセロトニンの量が低下していると考えられています。適切に治療すれば改善する心の不調だということが知られていないのが現状です。社会不安障害の治療には抗うつ薬のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の服用がベースになり、カウンセリングと並行して治療を進めていきます。

 

一般にSSRIなどの抗うつ薬を服用すると服用開始時や増量時、また減量時やふ服用中断時に不安・興奮・パニック発作・不眠などの症状が現れる場合があります。これは、急激な血中濃度の変化によっておこります。

レクサプロは他のSSRIの中でも半減期が1日以上と長く、それに伴って効果も130時間持続することが報告されているため、これらの症状が起こりにくいというのが大きな特徴です。しかし、半減期が長いからといって中止後症状が全く起こらないというわけでありません。調子が良くなって自己中断してしまうと現れてくることがあるため、減量する際は医師と相談しながら行うようにしましょう。