初めまして!新人薬剤師の宮です!

今回からホームページ担当になりましたのでよろしくお願いします!

今回の勉強会はソバルディ(ソホスブビル)とハーボニー(ソホスブビル、レジパスビル)というC型肝炎治療薬です。

C型肝炎とはC型肝炎ウイルス(HCV)の感染により起こる肝臓の病気です。HCVに感染すると約70%の人が持続感染者となり、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進行する場合があります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ予備能力が高く、自覚症状がないまま病気が進むことがあり、HCVの感染がわかれば、症状がなくても必ず詳しい検査(精密検査)をして、治療を含めて対処を検討する必要があります。現在日本では約100万人程度のHCV感染者がいると考えられています。その中には感染がわかっていない人やわかっていても通院されていない人が多いのが現状です。慢性肝炎、肝硬変、肝がん患者の60%がHCV感染者であり、年間3万人が肝がんにより亡くなっているため、多くの人にC型肝炎についての正しい情報を知っていただくことが大切です。今までC型肝炎の治療法としてはインターフェロン単独やリバビリンを併用する方法が主流でしたが、副作用が強かったり、必ずしも治癒するとは限りませんでした。

そこで登場したのがソバルディ(ソホスブビル)とハーボニー(ソホスブビル、レジパスビル)です。C型肝炎にはジェノタイプと呼ばれるウィルスの遺伝子型で1b、2a、2bに分かれています。日本人に多いのは1bになっています。

ソバルディ(ソホスブビル)は、この中でも2型のジェノタイプの治療に用いられます。作用機序としては、C型肝炎ウィルスのRNAポリメラーゼの一種NS5Bポリメラーゼを阻害することでウィルスの増殖を抑えます。治療としてはリバビリンとの併用で治療していくことになります。

一方ハーボニーは1b型のジェノタイプの治療に用いられ、作用機序は前述したソホスブビルにレジパスビルというHCV複製複合体阻害薬の合剤となっているため単独での治療が可能となっています。

どちらの薬の投与期間も12週間の投与後に24週間の経過観察が行われ、ウィルスが消えたかどうかを調べます。

この2種類の薬で治療効果は上がりましたが、どちらも高額な薬です。ソバルディは1錠42239.6円なので薬代だけで総額約350万円、ハーボニーは1錠54796.9円なので薬代だけで総額約460万円となります。これでは患者への負担がかかるためC型肝炎の治療には医療費助成が行われています。年収によって自己負担額は変わりますが、月に1〜2万円の自己負担に抑えることができます。

治療効果が良い薬のため助成制度で多くのC型肝炎患者が治療できるといいですね。